健康コラム

薬の話 その9

2018年 10月 4日
 健診などで血液中の脂肪(コレステロールや中性脂肪)の値が高いと言われ、抗脂血薬を飲む中高年の人が多いですね。本来はまず食事の中身を見直して、よく運動もすることが大切ですが、それよりも手っ取り早く薬に頼る人もまた多いようです。大抵は長い間飲み続けることになりますので、副作用にも注意することが必要です。
高脂血薬には幾つか種類がありますが、一番よく用いられるのがスタチン系、次いでフィブラート系の薬です。これらの薬による副作用はよくあって、ひっくるめて「スタチン関連筋症状」(SAMS)と呼ばれます。

薬の話 その9

副作用には筋肉中の酵素、クレアチニンキナーゼ(CK)が異常に多く血液中に漏れ出したり、筋肉が融ける病気(横紋筋融解症)などの筋肉の障害(筋痛・ミオパチー)が起きるのが20数人に1人と最も多く、脚や腕など比較的大きな筋肉の攣り(つり)、脱力、四肢の痛みやこわばり、関節痛なども少なくありません。筋肉が融けると、筋肉中の赤い色素(ミオグロビン)が尿に出て、尿が赤褐色になることもあります。
最近開かれた第50回日本動脈硬化学会では、SAMSがあるか或いは血清CK値が正常上限値の4倍(500IU/L)から10倍(1,000IU/L)以上ならば、スタチンを減量するとか中止するとかの対策を考えるべきだと警告する発表がありました。スタチンを常時服用している人で、何か筋肉の異常とか、わけもなく体がだるいとか感じるようなことがあれば、かかりつけの先生に迷わずご相談ください。