健康コラム

薬の話 その6

2018年 9月 10日
薬の使い過ぎで起きる症状の一つに、「薬物乱用頭痛」があります。痛みを抑えるために飲む痛み止めで、却って頭痛の頻度が増えて、痛みが強くなるという皮肉な現象です。薬物乱用頭痛だと知らずに鎮痛薬を飲み続ける人が多いのも問題です。
 
薬の話 その6

脳には本来、痛みを抑える働きが備わっています。痛みが起きると脳内麻薬ともいわれるエンドルフィンが脳下垂体から分泌され、痛みを和らげてくれるのです。怪我をした当初は痛くても、しばらくすると痛みが薄らぐのもこのお蔭です。
ところが薬を使いすぎると、こうした働きが弱くなってしまうのです。そうなると痛みに対して過敏になり、僅かな痛みも強く感じるようになります。そのためまた薬を使うことになり・・・という悪循環が起こり、薬物乱用頭痛が作られるのです。
こんなわけで1日1回1錠で効かなくて2回2錠になり、それでも効かずに3回3錠に・・・という具合に少しづつ薬の量が増えていくので、当人は薬を使いすぎていることに気付いていないことが案外多いのです。

薬物乱用頭痛を起こしやすい薬は、ロキソニンなどの鎮痛薬やエルゴタミン製剤、トリプタン製剤、そして医療用麻薬のオピオイドなど、処方薬だけでなく市販薬にも数多くあります。鎮痛薬をよく用いる頭痛持ちの方は、まず医師にご相談ください。