健康コラム

歯のシリーズ その4 「酸蝕歯」

2018年 2月 23日
 歯がしみたり痛んだりする虫歯の仲間に「酸蝕歯」があります。聞きなれないかも知れませんが、実際はかなり多い歯の病気です。酸性の食品や飲料、特にみかん、グレープフルーツなどの柑橘類とその飲料、炭酸飲料やスポーツ飲料、黒酢ドリンク、御酢などを度々飲食し、その後の後始末(デンタルケア)が悪いと起こります。
 飲食物に含まれる酸は、歯の表面のエナメル質を少しづつ溶かします。これが「脱灰」です。唾液の「再石灰化」の働きでこれを修復するのですが、脱灰が再石灰化を上回る状態が度重なり、エナメル質のミネラル分が溶け出すと、酸蝕歯です。
 通常、厚さ2㍉程のエナメル質は、年平均0.03㍉づつ溶けて薄くなります。つまり67年でエナメル質は無くなる計算です。だから歳を取ると、誰でも多かれ少なかれ酸蝕歯になっているといえるでしょう。高齢化社会で、増加一途の歯の病気です。

歯のシリーズ その4 「酸蝕歯」

 
 初期症状は前歯が透けたり、茶色っぽくなったりします。エナメル質が溶けてしまうと、その下の象牙層が露出し、知覚過敏や痛みが起こります。擦り減りがひどくなると、歯科でマウスガードを作ったり、歯の表面を薄くコーティングするなどの治療が必要になりますので、そうなってしまう前の予防が大切です。
 毎食後、デンタルフロスや歯間ブラシも駆使して丁寧な歯磨きが大切です。歯を溶けにくくするフッ素入り歯磨き剤やリン酸カリウム入りのガムもお勧めです。もちろん歯科での定期的な歯の手入れも忘れずに。糖尿病、高血圧、動脈硬化症なども悪化の要因になりますから、これらの生活習慣病にも注意してください。