健康コラム

糖尿病の人の食事

2017年 11月 22日
 国民10人に1人以上が罹っているという糖尿病。血糖値が高くなって動脈硬化が進み、腎臓病や心臓病が起きやすい病気です。血糖(血液中のブドウ糖)の元はご飯やパン、麺類やお菓子など糖質の食物です。だから糖質食を減らせば血糖値が下がる理屈で、普通は日に200~300㌘摂る糖質を100㌘辺りまで減らすように指導する医師もいます。このような糖質制限食が糖尿病に効果があるという研究報告もあるのですが、日本糖尿病学会ではこれを勧めてはいません。なぜでしょうか。
 まず、糖尿病が進むと腎臓の働きが悪くなることが多く、この場合、糖質制限によるカロリー不足を補うためタンパク質を多く摂ると、腎臓の働きがさらに悪くなる恐れがあります。だからまず尿タンパク、血清クレアチニン値、尿素窒素値などを調べ、腎臓の働き具合に応じてタンパク質の摂取量を加減することが大切です。また血糖降下薬を用いている人では、高血糖より怖い低血糖を起こさないよう、それが起きやすいインスリン製剤、スルフォニール尿素薬、グリニド薬などより、起きにくいグアナイド薬やDPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬などを用いる方が無難です。
糖尿病の人の食事

 
 さらに、糖質制限による栄養不足を避けるため、脂肪類の摂取量が自然に増え、動脈硬化が進みやすくなる心配もあります。動脈硬化を助長する飽和脂肪酸が多い肉の脂身、ハムやベーコンなどは控えて、動脈硬化を防ぐ働きのある多価不飽和脂肪酸が豊富な魚介類を多く食べるよう注意することも必要です。11月14日は世界糖尿病デーです。糖尿病にご用心!