健康コラム

タバコにまつわる話 その2

2017年 8月 22日
 1万円札の顔、「学問ノススメ」などで知られる福沢諭吉。かなりのヘビースモーカーだったようです。
咸臨丸で初めて渡米した万延元年(1860年)、ホテルで接待された時のこと。ちょっと一服、とストーブでタバコに火を付けました。灰皿がないので吸い殻は懐紙で丁寧にもみ消し、くるんでそのまま袂(たもと)に。しばらくして「また一服」と思ったその時、「袂から煙が出ている。何ぞ図らん。よく消したと思ったその吸い殻の火が、紙に移って煙が出てきたとは大いに肝を潰した」(福翁自伝)とのこと。
お札ではすまし顔の福翁が、慌てふためいて袂を叩いたかと思うと、面白いですね。
 大阪北浜の適塾で蘭学を学んでいた頃、病気になって入院し医者に大好きな酒を禁じられました。見舞いに来た友人から「口寂しいだろう。タバコはどうだ」と唆され、ついタバコに手を出しました。それまでは「タバコなんて、あんなものを吸う奴の気が知れん」と常々うそぶいていたのに、それ以来、生涯タバコと縁が切れなかったということです。
後日、「酒と煙草と両刀遣いに成り果て、(中略)衛生(=健康)のため自ら作(な)せる損害と申して一言の弁解はありません」と神妙に吐露したそうですが・・・。
タバコにまつわる話 その2

 一旦タバコに魅入られたら、あの福翁でさえ逃れることができなかったニコチン依存症。
タバコを断ち切れない愛煙家は「あんな偉い人でさえ・・・」と安堵するかも知れませんが、ちょっと待って!そのまま吸い続けるとその先は? 次回考えてみましょう。