健康コラム

亜鉛の話

2017年 1月 24日
 最近、「食べ物がどうも美味しくない」「料理の味が変な感じ」など、味覚の異常を訴える人が少なくありません。亜鉛不足のせいかも知れません。実際、日本耳鼻科学会などによると、亜鉛不足で味覚障害を起こす人は年々増えているとのこと。早めに亜鉛剤を服用すると味覚が戻るのですが、半年以上放っておくと治りにくくなります。
 亜鉛は細胞が分裂する際に必要なミネラルです。舌や皮膚の細胞とか、赤血球や白血球など、入れ替わりが激しい細胞は、亜鉛が足りないと再生されにくくなり、肌がカサカサになったり、貧血、免疫力低下、精子の運動不足などが起きやすくなります。妊婦では、亜鉛が胎児の成長に使われて不足しやすく、流・早産の原因となることも。

亜鉛の話

 
 体内には酵素やホルモンが1000種類ほどもありますが、そのうちインスリンなど約300種類は亜鉛がないと働けません。アルコールを分解する酵素にも亜鉛が必要で、飲み過ぎは亜鉛不足を招きます。成人の所要量は日に10mg余りなのに、実際の摂取量は平均8.5mgと不足気味です。個食の人が増えて栄養が片寄るせいだとか。
 亜鉛は米飯、魚、抹茶などに多く、パンにはほとんど含まれません。豆類に多いフィチン酸は腸からの亜鉛の吸収を妨げ、肉類は亜鉛を体外に排泄する働きがあったりします。結局、多くの食品を万遍よく摂るのが良いようです。亜鉛が入った補助食品を利用する手もありますが、摂り過ぎても有害で、日に30mg以内が無難とされます。