健康コラム

抗生物質が効かない!

2017年 1月 11日
 抗菌薬(抗生物質)が効かない細菌、薬剤耐性菌が増えています。
どんな抗生薬も効かないという「スーパー抗菌薬」も世界で広がっているそうです。昨年8月に神戸で開かれた先進7か国(G7)保健相会合でも、国際的な主要問題として取り上げられました。
このままでは世界で年間1千万人もが耐性菌感染で死亡するとも言われています。

 子供に多いマイコプラズマ肺炎や急性骨髄炎、高齢者の大腸炎など、薬が効かないため重症化する例が増えているのです。
耐性菌は、抗菌薬の使い過ぎや不適切な使い方をする事で増えます。抗菌薬は本来多くの種類の細菌に効果があるのですが、悪玉菌を抑えてくれていた善玉の細菌が抗菌薬で死に絶えた後、抗菌薬に強い悪玉菌が我が物顔ではびこって感染者を重症化させることもあります。
抗生物質が効かない!

 

 ほとんどの風邪は抗菌薬が効かないウイルスが原因ですが、風邪を引いて医師に抗菌薬の処方を求める人がまだまだ多いのも問題です。
抗菌薬は風邪に効かないだけではありません。上述したように体内の、特に腸の中の善玉菌と悪玉菌のバランスを崩して新たな病気を生み、さらには抗菌薬が混じった糞便は、川の中でも耐性菌を発生させます。耐性菌を飲み込んだ魚を人が食べ、これで病気が起きることもあり得ます。
耐性菌を減らすには、まず無駄な抗菌薬を使わないこと。これが肝心です。厚生労働省は2020年までに抗菌薬使用量を今の2/3に減らす計画を発表しています。