健康コラム

休養、その8  「笑いと危機管理(日医ニュース第1111号より)」

2016年 8月 2日
 以前に記した立川らく朝の噺をもう少し医学的に書いた記事(日医ニュース1111号)をご紹
介しましょう。笑いが健康に良いわけを説明したものです。多少理屈っぽいですが。
 ・・・ワッハッハッやウッフッフ、「笑いは百薬の長」とか「笑う門には福来る」と言われます。
笑いは本来、危険から逃れた時の安堵感、幸福感の表れだそうです。人は怖い目、危ない目に遭うと、副腎からアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンといったストレスに対抗するホルモンが出ます。これが交感神経に働いて、大出血しないように血管が細くなり、血液は血が止まりやすいように粘り気が増して、心臓の鼓動も速く打ち、体が戦闘モードに入ります。

 危機・恐怖が去ると、本来は体に有害なストレスホルモンを抑えて、戦闘エネルギーを発散
させるため、笑いの衝動が起こります。笑いのエネルギーは、癒しのホルモン、セロトニンによって副交感神経に働き、血管が広がって血流が良くなり、リラックスモードに入ります。笑いで生じるホルモン、エンドルフィンは脳内麻薬の作用があって、快楽感・幸福感を高めます。

休養、その8  「笑いと危機管理(日医ニュース第1111号より)」

 

 笑いは程よく脳を活性化させながらリラックスさせる効果があり、糖尿病の人の血糖値を下げ、免疫力を高めてがんを抑え、関節リウマチの痛みも和らげます。 しかし実は以前の安堵、幸福感の記憶があってこそ笑えるのであって、幼い頃からストレスにさらされ、戦争や暴力など、争いごとの記憶が強いと、笑うこと、笑い方を忘れてしまいます。たとえ危機に遭わなくても、自ら笑って幸せになり、回りの人へも笑いの輪を広げましょうよ。(一部、原文改変)