健康コラム

グリーフケア

2020年 4月 14日
~愛する家族を失った人の悲嘆(グリーフ)をどうケアするか~
今や高齢化多死社会。国内で年間100万人を超える人が亡くなっています。最も多いのはがん死ですが、最近は新型コロナウイルス感染症による死亡が、日々恐ろしいほど増えています。がんの場合、通常は年余にわたる罹病期間があり、患者家族は懊悩しながらも、肉親の死を受け容れる心の準備時間を持てるでしょう。しかし新型コロナ感染症では、発病後短時日のうちに亡くなる人が多く、感染拡大を防ぐため最期の看取りも叶わず、その悲嘆はがんの場合よりもさらに深刻かも知れません。
生者必滅 会者定離。生ける者は必ず滅び、出会った人とは必ず別れるのが定め。これが仏教の教えですが、親しい人、愛する人との別離、特に死別は堪えがたい苦痛です。悲嘆に耐えず、心身の健康を害して生活に支障を生じたり、自死を選ぶほどの人もいます。複雑性悲嘆と呼ばれる状態です。特に周囲の人からの支えが少ない人、例えば核家族で連れ合いを失くした人、子供がいない人とか身内が少ない人などが、この状況に陥りやすいのです。だからこんな人は「第二の患者」とも呼ばれます。
グリーフケア

新型コロナ感染症で、かけがえのない人を失くした同居の遺族は、耐えがたい悲嘆と、自分も感染者かも知れないという不安に加えて、濃厚接触者としてしばらくは社会との交わりも絶たれます。「第二の患者」の苦悩をどうすれば癒やすことができるのか、すべての人に考えて頂きたい問題です。あなた自身がそのような境遇に陥らないとも限らないのです。