健康コラム

認知症シリーズ その7

2019年 11月 15日
 今や誰もが知っているメタボと認知症。この2つの厄介な病気を誘うのはまず運動不足、そして食べ過ぎです。長い進化の歴史の中で、人類は幾度も飢えの危険に曝されました。餓死した人も多かったはずですが、飢えに耐えて生き残った人の遺伝子には、幸い口にした栄養を体内でしっかり蓄え、無駄なく利用して生き延びようとする本能が刻み込まれています。だからこの遺伝子は節約遺伝子とも呼ばれます。
認知症シリーズ その7

 ところが今は食べ物に困らない時代です。“腹一杯食べたい”という先祖伝来の本能のままに食べれば、大抵の人はメタボになって当たり前。この本能を抑えて食事を減らし、余分なカロリーを運動で消費する習慣を身に着けるのが、生活習慣病や認知症を防ぐ大切な要件です。運動で使うカロリーは案外少なくて、コンビニのおにぎり2つ分のカロリーを消費しようとすれば1万歩以上歩かなければなりません。
 だから運動だけでなく食事も抑えないと、体重を減らすのは大変です。太っている人、メタボの人は高血圧、動脈硬化、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病に罹りやすく、認知症になるリスクも高まります。食べ過ぎは太りすぎにつながる外、腸の粘膜を傷付けて、バリア機能(細菌やウイルスの侵入を防ぐ働き)も低下して、全身に炎症が起きやすくなります。炎症は脳にアミロイド・ベータという老廃物を増やし、認知症のリスクを高めます。認知症を避けるには、適度の運動と適切な食事が大切なのです。