健康コラム

認知症シリーズ  その4

2019年 9月 20日
 体を動かすと何だか頭がスッキリして気分が晴れる、そんな気がしませんか。糖尿病や脂質異常、肥満や高血圧など、生活習慣病を予防したり進行を防いだりするのに、運動が大切だということはご存じのはず。ところが体の健康のためだけではなく、運動は脳の働きも活発にし、認知症予防にも有効だと考えられているのです。
認知症シリーズ  その4

 アメリカでは身体的不活動、つまり運動しないことが認知症の最大のリスクだとされています。BDNF(Brain derived neurotropic factor、脳由来神経栄養因子)という、神経細胞の成長を促すタンパク質は、運動すると増え、運動しないと増えないので脳の働きが鈍るというのが一つの根拠です。成長期を過ぎると脳細胞は齢とともに減る一方と考えられてきましたが、そうではなくて運動すれば増える可能性があるというわけ。
 耳の内側にある脳の部分に、記憶を司る海馬という領域があります。認知症では海馬の細胞が減るせいで記憶力が衰えます。ところがラットに運動させると海馬に新しい神経細胞が次々と生まれるそうですし、高齢者でも運動を習慣付けると海馬の体積が増えることが確かめられています。さらに、記憶した情報に基づいて物事を判断したり意思を決定するのが前頭前野という脳の部分ですが、運動するとこの領域の血液の流れが増えて、判断力が高まるとも報告されています。 
 ではどのように運動すれば良いのでしょうか。これを次回にお伝えしたいと思います