健康コラム

「睡眠時無呼吸症候群」その3

2019年 4月 16日
滋賀医科大学睡眠行動医学講座 鷹見将規 先生

睡眠時無呼吸症候群の治療はどのようにしていくのでしょうか?

AHI(無呼吸低呼吸指数) 20以上となる中等症・重症においてはCPAP(持続陽圧呼吸療法)という治療が第一選択となります。鼻マスクを装着して、機械から空気を送り込むことで無呼吸・低呼吸を生じないようする治療法になります。CPAPによって、重症の患者さんでもAHIは正常化することがほとんどであり、睡眠の質も改善することが期待できます。ただ、CPAPは根本的な治療ではなく、装着している日のみ効果を期待できるような対処療法となりますので、毎日継続する必要性があります。

肥満が原因となって睡眠時無呼吸症候群になっている場合は、体重減量によって軽症化・正常化することが期待できます。短期的にはCPAPによって無呼吸が生じないように対処しながら、長期的には体重減量によって根本的な解決を図ることが必要となります。一方で、小顎など骨格の問題から睡眠時無呼吸症候群になっている場合は、なかなか根本的な解決が難しく、CPAPなど対処療法継続が必要となる場合が多いです。
「睡眠時無呼吸症候群」その3

AHI 20未満となる軽症・中等症においてはOA(マウスピース)の適応となります。下顎を前方押し出すようにして気道後方のスペースを確保することで、無呼吸・低呼吸を生じないようする治療法になります。スポーツ用、歯ぎしり用のマウスピースと異なって、睡眠時無呼吸症候群治療目的のOAを使用する必要があります。睡眠検査の結果でOAの治療適応と判断された場合は、歯科医へ紹介状を持参し、OAを歯科医に作成してもらう流れとなります。OAのみならず、側臥位保持が有効となる場合もあります。仰臥位では無呼吸・低呼吸が頻回に起きるものの、側臥位ではほとんど生じないような場合は、側臥位保持のみで解決を図ることができる場合もあります。