健康コラム

「睡眠時無呼吸症候群」その2

2019年 3月 4日
滋賀医科大学睡眠行動医学講座 鷹見将規 先生

睡眠時無呼吸症候群は日中の眠気など様々な自覚症状を呈して、高血圧など様々な身体疾患のリスクとなることが知られています。
そこで今回は、睡眠時無呼吸症候群をどうやって診断するのかについてお話いたしましょう。

医療機関に1泊して脳波など様々なセンサーを装着して睡眠の状態について評価する終夜睡眠ポリグラフ(PSG)という検査がありますが、これは睡眠時無呼吸症候群のみならず、様々な睡眠障害の評価をすることができます。泊まりがけの検査は、時間や医療費の負担が大きくなるため、原則として、まずは携帯型装置を自宅に持ち帰って自己でセンサーを装着できるような簡易PSGを実施して睡眠時無呼吸症候群について評価して、必要性に応じてPSGを実施する場合が多いです。
「睡眠時無呼吸症候群」その2

PSG、簡易PSGともにAHI(無呼吸低呼吸指数)という指標を用いて睡眠時無呼吸症候群を評価します。AHIは「睡眠1時間あたりの無呼吸や低呼吸の回数」という指標であり、AHIが5以上の場合に睡眠時無呼吸症候群の診断となります。また重症度についてもAHIで評価をしており、軽症(AHI 5~15)、中等症(AHI 15~30)、重症(AHI 30以上)と分類することが多いです。重症の場合は2分に1回以上の頻度で無呼吸・低呼吸が起きているということになり、睡眠の質が低下しているであろうことがイメージできるかと思います。
職場の健康診断では、簡易PSGよりさらに簡便に検査できる終夜酸素飽和度測定が実施される場合もあります。これは末梢動脈血酸素飽和度(指先のセンサーを装着して、いわゆる酸素欠乏の程度について評価)を一晩測定することで、睡眠中に無呼吸・低呼吸が起きているかどうかをある程度推測することができます。頻回な酸素飽和度低下がみられる場合は、睡眠時無呼吸症候群によって無呼吸・低呼吸が頻回に起きているのであろうと考えられるため、もっと詳細に評価するためにPSG、簡易PSGを実施することになります。