健康コラム

「睡眠不足」その1

2018年 12月 11日
滋賀医科大学睡眠行動医学講座 鷹見将規 先生

「睡眠不足」は勤労世代の睡眠の問題として様々なメディアで取り上げられる機会は多々あるため、日本人は睡眠不足気味ということを耳にした方も多いかもしれません。
厚生労働省などの調査によると、日本の勤労世代における平均睡眠時間は442分(2016年)となっています。
諸外国と比較して、はたして日本の睡眠時間はどれほど少ないのでしょうか?
「睡眠不足」その1

OECD加盟国を中心とした国々(30カ国)の勤労世代(おおむね15歳~64歳)における平均睡眠時間は505分となっており、日本は他国の平均と比較して約60分睡眠時間が短くなっています。
勤労世代では特に仕事が多忙であるため睡眠時間を確保しづらい傾向があることは様々な調査で示されていますが、女性では仕事のみならず家事・育児などで睡眠時間が十分に確保できていない場合も多いようです。
それでは、どれくらいの睡眠時間を目安とするとよいでしょうか?
年齢によって標準的な睡眠時間が変わること、個人差が大きいことから、一概にどれくらいの睡眠時間をとっていたら大丈夫と言えるわけではありません。標準的な睡眠時間としては、20歳で8時間、65歳で6時間程度になり、一般的に年齢とともに体が必要とする睡眠時間は短くなる傾向があります。また個人差も非常に大きく、8時間睡眠が標準的な20歳においても、5時間程度の睡眠で日中の生活に支障をきたさない人もいれば、10時間程度の睡眠をとらなければ日中の眠気が強くなる人もいます。
睡眠時間の目標としては、眠気などで日中の生活に支障をきたさないように睡眠をとることを意識しましょう。日中に強い眠気から居眠りしてしまうようですと、睡眠時間が十分でない可能性があります。眠気を呈することなく日中の活動が問題なくできているようであれば、おおむね必要な睡眠時間がとれていると言えるでしょう。